医学生の感想 |
平成29年4月17日から28日までの二週間、クリニカル・クラークシップ(診療参加型臨床実習)で当院の実習に参加した梶原咲和さんの感想文を紹介します。 |
宮崎大学医学部 梶原 咲和 |
実習内容
毎日窪田先生について回りましたが、先生は話題が尽きることなく医学的知識をたくさん教えてくださいました。 特に酸塩基平衡や呼吸・循環生理といった全身管理について理解が深まりました。 また、手技に関しても脊椎・硬膜外・伝達麻酔や採血、ルート確保など多くの手技を実際にさせて頂きました。 学生に教えながら行うと普段より時間がかかってしまうのに、オペ室の看護師さん方も許容してくださって有難かったです。
麻酔科以外でも泌尿器で尿管ステント留置やCVルート挿入、透析を見学したり、外科でドレーン交換などをみせて頂く機会がありました。 また、時間外で急患がくると救急外来に行かせて頂き、尿道バルーン留置や静脈ルート確保をさせて頂いたりもしました。 大学では見学だけに留まっていたものを、ここでは実際にさせて頂けたのでとても充足感がありました。
また、急患でCPAOAが一件あり、徳田先生による死亡確認も間近でみることができました。これまで実習で患者さんが亡くなる瞬間を目の当たりにしたことがなかったので、心が揺さぶられましたが、死亡確認の際の独特な雰囲気や、そこでの医師のあるべき態度・姿勢を学ぶことができたのはとても貴重な経験だったと思います。
宿泊
病院内に宿泊したため、救急車のサイレンが病室から聞こえると、ピッチで呼び出しがなくても救急外来に行って処置を見学しました。深夜1時や朝5時などにも急患の対応を見学できたため、院内に宿泊できてよかったです。あらゆる科の患者さんが運ばれてくるので上述のCPAOAに限らず、救急外来で学ぶことは多かったです。
また、食事も三食給食を出して頂き、助かりました。牛乳が苦手なため毎朝残していたら、二週目から何もお願いしていなかったのにヤクルトに変更して下さっていて、そのお気づかいに感激しました。
さらに、カルテのIDを頂けたのはとてもよかったです。自分で何か書き込むわけではありませんでしたが、気になる患者さんのカルテは毎日チェックしていました。医局にも机をひとつ貸していただいて、空いた時間にそこでちょくちょく教科書を読んだり国試の勉強をしました。医局に置いてあるコーヒーもたくさん飲ませて頂きました。ごちそうさまでした。
病院外
病院の外に出ることはほとんどありませんでしたが、窪田先生や川越先生、外科の先生方にお食事に誘っていただき、そこで先生方の仕事に対する思いや、医師としての人生の歩み方などを伺うことができました。色々な生き方があるんだなぁと感じましたが、仕事が忙しくても人生に楽しみを見出しながら過ごしていく先生方の姿勢を真似したいと感じました。
また、小林市立病院に来る前の二週間、延岡にある大貫診療所に泊まり込みで実習をしてきました。そこで延岡の地域医療崩壊と再生について勉強した後だったので、県立延岡病院の麻酔科一斉退職後に一人で麻酔科医として延岡に赴任された窪田先生にご指導いただけたことは地域医療を考える上でとても大きな出会いだったと感じています。
総合して、小林市立病院での実習はとても実になる実習でした。
ドクターの先生方だけでなく看護師さんや事務員の方々、病院スタッフの方々皆さまとても親切に接してくださったので、居心地がとてもよかったです。実習内容や宿泊設備についても不便はひとつもなく、坪内先生や事務の武田さんがかなり練ってくださったからだろうと感じています。
正直、大学病院でのクリクラよりずっと充実した実習だったので本当に二週間でなく四週間いれればよかったと感じています。(そうすると先生方の負担が大きくなってしまうのですが…。)
小林市立病院で実習できてとてもよかったです。とても勉強になりました。そして、実習生として受け入れてくださって本当にありがとうございました。真に社会で必要とされるような医師になれるよう努力していきたいと思います。
宮崎大学医学部 梶原咲和